香川県多度津町の町営墓地に、夏椿の花模様をあしらったインド黒のデザイン墓石が完成しました。
こんにちは。弊社のブログをご覧いただきまして、誠にありがとうございます。まるくに石工房の泉です。
今回ご紹介させていただきますのは、香川県多度津町の町営墓地に建てさせていただいたデザイン墓石です。
こちらが完成したデザイン墓石です。ご依頼くださったのは50代の女性で、亡くなられたご主人様のお墓です。お墓を建てるかどうかまだ検討されている時期に、たまたま通りがかった弊社の展示場に立ち寄ってくださったのが、ご縁の始まりでした。
最初は永代供養の選択肢も含めて思案されている最中で、まだお墓を建てること自体を決めておられませんでした。サンプルの墓石をご覧になるうちに興味が湧いてこられて、お見積もりをとらせていただくところから始まり、最終的に弊社でお墓を建てさせていただくことになりました。
ベースになる墓石をもとに、細かい部分はカスタマイズしてオリジナルの洋型墓石をデザインいたしました。たいへん熱心なお客様で、同じ墓地の他のお墓を参考にされたり、サンプルや写真をご覧になっていろいろと希望を出していただき、細かいところを決めていきました。
石は黒をご希望されまして、インド黒という御影石にしました。光沢があり、硬くて水を吸いにくい石です。
工事の途中の様子です。中央部分が納骨スペースです。工事が終われば見えなくなってしまう部分ですが、年月が経過してもズレが生じないように、角はL字型の金具でしっかりと固定しています。
花立と水鉢の下の板を外すと納骨できるようになっています。ロウソク立てはステンレスの扉付きで火が消えにくい構造になっています。花立の全面にもお花の彫刻を施しました。
彫刻の文字やお花の模様も、デザインが決まるまで何度も検討を重ねました。お花の模様は、お客様自身がインタ―ネットや図書館でもリサーチされていました。最終的に見本のデザインをもとに、それに細かく手を加えていきました。10回以上の手直しを重ねて、ようやくご納得いただけるデザインが決まりました。
小さな石板に実際に文字と模様を彫刻してサンプルを制作して、形や色の入れ具合などを見ていただきました。色調を比べるために、葉の部分に明るい色、淡い色、濃い色と様々な緑色を入れています。
「夏椿」の花をあしらった模様です。夏椿は「シャラノキ(娑羅樹)」とも呼ばれ、仏教の聖樹である娑羅樹(さらのき)になぞらえて、この名がついたそうです。
お客様にとってはお墓づくりは勿論初めてのことでしたので、頭の中にある漠然としたイメージを具体的な形にしていくために、ご要望を何度も伺いながらご納得いただけるまで打ち合わせを重ねて、プランを固めてまいりました。
奥様の想いのこもったお墓が完成しました。光沢のある黒い石に夏椿の白が映え、華やかな中にも品の良さがあります。
お墓をご覧になって「最高のお墓ができました!」と喜んでいただけました。息子さん、娘さんご家族だけでなく、お友達も一緒に連れて来られて、「お墓ができたんよ」と嬉しそうに披露されていたのがとても印象的でした。お子様たちも「とても綺麗なお墓ですね」とおっしゃってくださいました。
紙面上で出来上がりのイメージを確認していただいていたとはいえ、完成した実物をご覧いただくまでは気に入っていただけるか心配でしたが、お施主様にお褒めの言葉をいただいて、安堵したと同時にたいへん嬉しく思いました。この度はどうもありがとうございました。
株式会社 まるくに石工房 担当:泉
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