高松市楠上町の地域墓地の庵治石のお墓をリフォーム(磨き直し)させていただきました。

こんにちは。弊社のブログをご覧いただきまして、誠にありがとうございます。まるくに石工房の泉です。

今回ご紹介させていただきますのは、弊社でリフォームをさせていただいた高松市楠上町の地域墓地にある庵治石でできたお墓です。

以前、文字彫刻や納骨で弊社をご利用いただいたお客様のご親戚にあたるご夫婦からご依頼をいただきました。

こちらがリフォーム前のお墓です。

「お墓のクリーニングができないか」ということでご相談を頂きました。建立から70年くらい経過しているお墓で、墓石もツヤが消えてくすんでおり、花立ても使いづらく、地面も雑草があちこち生えてきて掃除がしづらいので、気になっておられたそうです。

建ててから年月があまり経っていない比較的新しいお墓の場合は、石を磨いたツヤが残っているので、現地でクリーニングをすることで表面の汚れ(水垢やコケなど)を取り除いてきれいにすることができます。

ところが、こちらのお墓はかなりの年数が経過していたので、石自体のツヤもなくなっており、また石にも汚れが染み込んでいて、現地でのクリーニングでは対応が難しい状態でしたので、工場に石を運び込んで再度研磨をする「磨き直し」をご提案させていただきました。石の表面を削って新しい面を出し、それをもう一度磨き直すという方法です。

こちらがリフォーム後のお墓です。

 

同じ石とは思えないほど、磨き直しによって庵治石のツヤが蘇りました。正面は表面を薄く削って、刻まれた文字を更に深く彫り直しました。長い年月のうちに石が欠けていた部分もありましたので、工場で削って調整いたしました。

 

文字の彫りが浅い場合は磨き直しで消えてしまうので、文字を彫り直すことになります。墓石の側面の文字は彫りが浅かったのですが、今回は同じ面に彫り直しではなく、お名前を見やすくしたいというお客様のご要望で、墓標(法名碑)を新たに設置して文字を彫り直しました。墓標の石も墓石本体に合わせて庵治石中目にしました。

 

手前の花立てと収納型の線香・ローソク立て部分は新たに設置しました。以前は花立ての水替えや掃除が大変だったので、ステンレス製の花筒にしました。親戚の方もお参りに来られてお花を供えてくださるので、花立もたくさんあった方が良いということで、2対設置いたしました。

地面は「雑草が生えにくいように」というご希望で、固まる土を下に敷いて、その上に砂利を置きました。砂利は周囲の墓地と調和するような色合いのものを選びました。

奥様は「お線香やロウソクが風で消えやすいので、それを何とかしたい」というご希望でしたので、前に扉の付いた線香・ローソク立てを設置して、たいへん喜んでくださいました。


現地でのクリーニングと工場へ持ち帰っての磨き直しでは、手法も全く異なり、費用にも差があります。当初はお墓のクリーニングでご相談いただきましたが、石の状態から磨き直しをお勧めしたご提案に対して、ご主人様は納得されて、費用がかかっても良いからと磨き直しを選択されました。

もともとが品質の良い庵治石だったからこそ、磨き直しで見違えるようにきれいに蘇りました。そのお手伝いをさせていただくことができて、私もたいへん嬉しく思いました。

先祖代々のお墓を大切にされているお客様とのご縁をいただき、これからもしっかりとフォローさせていただきたいと思います。
ありがとうございました。

 

株式会社 まるくに石工房 担当:泉
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